理事長あいさつ

公益財団法人新世代研究所は、若手研究者への助成を行うと共に、個性ある有能な研究者を集め、それぞれの専門領域を越えた討議、交流の場を作り、新しい発想、予想外の可能性を求めて新世代の科学、技術の発展に貢献することを目的としています。この財団は文部科学省認可の助成財団として発足しました。任意団体としての活動歴を加えますと2020年で34年となりました。

この間における成果は多彩なものですが、最大の社会的貢献はナノ科学、ナノ技術の開発、普及です。今日でこそナノテクノロジーと言えば理解されますが、30年前には全くと言ってよい程、知られていませんでした。山間の源流から歩み始めて今大河の河畔に立つ、との感を深くします。これまでご協力いただいた多くの研究者の方々、ご支援くださった方々に深く感謝申し上げます。

2012年4月から新しく公益財団法人として発足した新世代研究所は、現在の科学技術最先端の動向を見極め、最も有効な投資として「ナノサイエンス」をキーワードとする分野の研究支援を行います。その中核は理学、工学、医学を横断的に結合した研究会です。これらの研究会の要旨をご覧いただければ当財団の意図する方向がおわかりいただけるものと思います。

この中で育って行く若手研究者が、自らの新発見に自信を深め、次の新世代に花と開くよう、我々は全力を尽くします。そして得られた成果が社会に貢献する方策を探ります。皆様方の尚一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

2020年7月
理事長　　遠藤　守信