水和ナノ構造研究会
委員長 日下 勝弘(茨城大学フロンティア応用原子科学研究センター 教授)
●研究会コンセプト
サブナノメーターレベルで生体内 機能を制御するタンパク質等の周りには、非常に多様な形で水が存在する。大きな構造を持つ生体高分子と比べて、小さな分子である水が、生体高分子とどのように相互作用をして生命活動を成立させているかは、未知な部分が多い。たとえば、タンパク質の分子認識における水の役割や化学反応中のプロトンや水分子自体の授受および水素結合の形成・解消のように、生体機能の中において水はナノスケールで重要な役割を黒子のように果たしている。
このような水和ナノ構造の解明には、水素位置決定を得意とする中性子回折法が重要な役割を担う。J-PARCの茨城県生命物質構造解析装置iBIXは、酵素とその基質複合体について、プロトン互変異を代表とする中性子回折の特徴を生かした成果が得られている。
本研究会ではiBIXにより科学的意義、波及効果、革新性のある中性子の特長を生かした研究を展開し、中性子による水和ナノ構造研究の有用性を示していくことを目的とし、利用研究、ソフト・ハードの改良、大型結晶育成などのさまざまな実験分野研究者と計算科学研究者に生体高分子中の水やプロトネーションについて議論を深めてもらい、関連する分野の相互の発展を目指す。
●会員名簿
(委員長) | 日下 勝弘 | 茨城大学 フロンティア応用原子科学研究センター | |
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(副委員長) | 田中 伊知朗 | 茨城大学大学院 理工学研究科 | |
(会員) | 新村 信雄 | 茨城大学 | |
五十嵐 圭日子 | 東京大学大学院 農学生命科学研究科 | ||
茶竹 俊行 | 京都大学 複合原子力科学研究所 | ||
秋山 良 | 九州大学大学院 理学研究院 | ||
今野 美智子 | お茶の水女子大学 | ||
矢野 直峰 | 茨城大学 フロンティア応用原子科学研究センター | ||
横山 武司 | 富山大学 学術研究部 | ||
重田 育照 | 筑波大学 計算科学研究センター | ||
高野 和文 | 京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 | ||
石北 央 | 東京大学 先端科学技術研究センター | ||
海野 昌喜 | 茨城大学大学院 理工学研究科 | ||
奥田 夏樹 | (株)ヴィジブルインフォメーションセンター | ||
中村 彰彦 | 静岡大学 農学部 | ||
2020年4月現在 |